ディープフェイク動画をゼロから始め：フェイク動画とは、仕組み、作り方、脅威、悪用防止対策など

最近話題になっているディープフェイク（deepfake）と聞いたことがあるのでしょうか？手元の写真で、ディープフェイク動画を作りたいのでしょうか。

本記事は、ディープフェイク動画とは、作り方や、仕組み、違法性、見分けポイントなどを紹介します。ディープフェイク動画を作りたい人や仕組みを知りたい人はぜひ参考にしてください。

 

目次

• ディープフェイク動画とは
• ディープフェイクの仕組み
• AIでディープフェイク動画の作り方 - 動画顔差し替え
• スマホでディープフェイク動画の作り方 - 実例を上げて紹介
• パソコンでディープフェイク動画の作り方 - 実例を上げて紹介
• ディープフェイク動画作成際の注意点
• ディープフェイク動画の脅威
• ディープフェイク動画は見抜けれるの？
• ディープフェイク動画作成Q＆A
• ディープフェイク動画の作り方を知り実際に作ってみよう

ディープフェイク動画とは

ディープフェイク（deepfake）という言葉は、「deep learning（深層学習）」と「fake（偽物・偽造）」をかけあわせて作られました。ディープフェイク動画（deepfake video）とは、AIによるdeep learning（深層学習）技術を利用して、動画の一部、例えば、顔を変更する技術のことをいいます。

ディープフェイクが登場する前から、人間の手作業で動画の顔を入れ替える技術がありましたが、非常に時間と手間がかかります。AIによるディープフェイクを使うことで、素人でも簡単にフェイク動画を作れるようになったのです。

ディープフェイクの仕組み

「どのような仕組みでディープフェイク動画を作っているのかな」と気になる人も多いのではないでしょうか。

ディープフェイクは、AIによる学習能力を用いて作成されています。具体的には、人間の神経回路を数学的に表した「ニューラルネットワーク」を2つ利用して、ディープラーニングを行います。

1つ目のニューロンネットワーク「ジェネレーティブネットワーク」では、最終的に置き換えたい人の顔をパーツごとに分けて、AIは人間のパーツや顔の全体像を学習します。

AIにアップロードする最終目的の顔の写真や動画は多ければ多いほど、AIがより深く学習できるので、クオリティの高いディープフェイク動画になるでしょう。

元の動画の顔のパーツを、ただ目的の人の顔のパーツと変えるだけでは、不自然なディープフェイクになってしまいます。例えば、瞬きを全くしない、目の動きが変などが起こるでしょう。

AIは自分で作ったディープフェイクが、この世に存在する動画と比べて不自然さがあるかどうかをチェックします。これが2つ目のニューロンネットワーク「ディスクリミネーティブネットワーク」です。

「ディスクリミネーティブネットワーク」で不自然さがなくなるまで、動画作成とチェックを繰り返して、本物のようなディープフェイクを作り出しているのです。

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AIでディープフェイク動画の作り方 - 動画顔差し替え

VidnozのAI顔入れ替えサイトは、驚くほど簡単で高品質な顔交換のために設計された素晴らしいツールです。このツールを使えば、あなたの顔を簡単に別の人物の顔と入れ替えることができます。以下に具体的な手順を説明します。

ステップ 1. まず、Vidnozの公式ウェブサイトにアクセスします。

ステップ 2. ベース動画と交換したい顔写真を選択します。このステップが成功の鍵となります。

ステップ 3. VidnozのAIが動画を合成し、動画の顔を顔写真のものに入れ替えます。合成が完了したら、できあがった動画を保存し、シェアできる状態にします。

 

スマホでディープフェイク動画の作り方 - 実例を上げて紹介

「 iPhoneとAndroidでディープフェイク動画の作り方を知りたい」という人もいるのではないでしょうか。

以下では、「iface : AI顔交換アプリ」という無料アプリを使って、ディープフェイク動画を簡単に作成する方法をご紹介します。

Step 1. iface : AI顔交換アプリをダウンロードする

まずは、Apple Storeからiface : AI顔交換アプリをダウンロードしましょう。

Step 2. 目的の人の顔写真を入れる

アプリを開き「Get Started（始める）」をクリック。カメラの許可を求められるので、許可を承諾しましょう。

フレームの中に自分の顔を入れて写真を撮ります。この写真を元にディープフェイクが作られます。

Step 3.作りたいビデオを選択する

どのビデオと自分の顔を入れ替えるか選択します。

ビデオを選択すると、写真を取った顔に入れ替わった動画を見ることができますよ。

動画で顔にモザイクをかけたい！自動追従できるって本当？ここまで参考ください。

パソコンでディープフェイク動画の作り方 - 実例を上げて紹介

より緻密なディープフェイク動画を作りたい人は「DeepFaceLab」がおすすめです。「DeepFaceLab」は、プログラミングの知識が必要になるので、アプリを使用するよりも難易度が高いです。

Step 1. DeepFaceLabをインストールする

画面下部にある「Release」までスクロールをし、任意のリンクをダウンロード。「.exe」ファイルを解凍すれば、使用できるようになります。

Step 2. AIにトレーニングさせる

DeepFaceLabのAIにトレーニングさせるために、大量のデータや動画ファイルをアップロードします。

この作業を行うためには、高性能のパソコンが必要です。本物のようなディープフェイクを作りたい人は、ハードから購入を検討することをおすすめします。

Step 3.Deepfake 動画を作成する

「DeepFaceLab」内の「merge Quick96」を運行させて、deepfake動画を作成します。

「DeepFaceLab」では、人間の手で美腸セチをすることで精密なdeepfake動画の作成が可能です。

プログラミングに自信がある人は、「DeepFaceLab」を使ってみてはいかがでしょうか。

 

ディープフェイク動画作成際の注意点

ディープフェイク動画が簡単に作れるからといって、気軽に作成・公開をすることは避ける必要があります。

場合により、ディープフェイク動画を作成し、「名誉毀損罪」「著作権法違反」「わいせつ物所持・保管罪」の罪に問われる可能性があります。

例えば、芸能人の顔と、既存のポルノ動画を組み合わせて作るディープフェイクポルノは、芸能人に対する名誉毀損だけではなく、ポルノ動画を無断で使用する著作権法違反などに問われることも。

ディープフェイクという新しい技術を使いたくなる気持ちも十分理解できますが、他人の権利を侵害するような行為はやってはいけません。

ディープフェイクを使って動画を作りたいときは、違法行為にならないように気をつけましょう。

ディープフェイク動画の脅威

ディープフェイク技術が出て以来、おそらく6年になります。 その進化、悪用者の増加により、デジタル世界にも新たな脅威をもたらしています。

この技術を悪用する者が増加し、その脅威は日増しに拡大しています。ディープフェイク動画の主な脅威は次のとおりです：

• プライバシーと人権の侵害：他人の顔や声を無断で合成し、虚偽の情報を提供するディープフェイク動画は、個人のプライバシーを侵害し、他人を中傷し、偽の告発を行うことで信頼性の危機を引き起こす可能性もあるし、人権侵害が増加し、被害者の生活が破壊される恐れもあります。
• 詐欺と悪用：ディープフェイク技術を用いて偽の映像や音声を作成することで、詐欺や悪用の手段として利用される危険性が高まり、詐欺被害や信用の喪失が増加しています。
• 政治的濫用：政治家や公的な人物のディープフェイク動画が制作され、拡散されると、政治的な信頼性に深刻な影響を及ぼし、選挙や政策に関する混乱を招く可能性があります。

これらの脅威に対抗するためには、テクノロジーと法的手段を結びつけ、ディープフェイクの制御と監視を強化する必要があります。そして、個人の立場として、ディープフェイク動画の見分け方をマスターすれば、これらの侵害を一定的に避けることができます。

 

ディープフェイク動画は見抜けれるの？

ディープフェイク動画は高度な技術により作成されて、一般的には見分けできかねませんが、いくつかの手法や兆候を用いることで、ディープフェイク動画を検出しやすくすることができます。

• 不自然な表情や動き: ディープフェイク動画は、合成技術を利用して、顔または身体を合成しました。本人ではない顔・身体なので、その動きが不自然であることがよくあります。特に、口の動きや目の点滅、頭部の動きなどがリアルな映像と異なる場合に注意が必要です。
• 光と影の不整合: ディープフェイクの映像では、照明、影、背景の不整合が生じることがあります。例えば、顔のパーツを見てみると、パーツごとにぼやけたように見えることも。また、手や髪、体などの顔以外のパーツが本人と異なることもあります。
• 音声の不一致: ディープフェイク動画は、顔だけでなく声も合成することがあります。音声と口の動きが一致しない場合、ディープフェイクの可能性が高いです。
• 不自然なピクセルやアーチファクト: ディープフェイク動画には、不自然なピクセルや映像のアーチファクト（画像の歪みや乱れ）がよく見られます。これらの異常な部分を探し、特に細部に注意を払うことが役立ちます。
• 元のソースを確認: ディープフェイク動画の元となる映像や音声を確認することが重要です。例えば、政治的な発言や国際重要な方からの発言、国際イベントへの評価などはいつも信頼性のある情報源があります。それらのことを元のソースにて確認する必要があります。もし元の動画と違う情報がある場合、ディープフェイクの可能性が高いです。
• 専門家の意見を求める: もし以上のことを試してから、またディープフェイク動画ではないかという疑念が残る場合、ディープフェイクの検出に熟練した専門家の意見を求めてください。

AIにより、ディープフェイク技術もますます進化し続けております。日常生活や仕事により、情報を利用する際、注意深く情報を扱い、情報源の信頼性を確認することが、ディープフェイクに対抗する最も確実な方法の一つです。

ディープフェイク動画作成Q＆A

ディープフェイク動画についてもっと知りたいことがある人も多いのではないでしょうか。

以下では、ディープフェイク動画作成に関するQ＆Aをご紹介します。

ディープフェイク動画は実際にどのように使用されているの？

ディープフェイク動画は実際に「AIキャスター」や「バーチャルタレント」などに使用されています。

AIキャスターを使うことで、地震や深夜の出来事でもいつもと同じキャスターがニュースを伝えられるようになるでしょう。

ディープフェイク動画をダウンロードしたら罪に問われるの？

「ディープフェイク動画をダウンロードしたら、罪に問われるの？」と疑問に思っている人もいるのではないでしょうか。

ディープフェイク動画が他人の著作権を侵害していると知りながらも、ディープフェイク動画をダウンロードしたら、「著作権法第113条1項2号」「著作権法第119条第2項3号」という法律に違反しているとみなされ、罪に問われる可能性があります。

ネット上にあるディープフェイク動画はダウンロードしないようにしましょう。

ディープフェイク動画が作られないようにする方法は？

自分のディープフェイク動画が作られると、良からぬことに使用されるおそれがあります。

ディープフェイク動画が作られないようにするためには、ネット上にあまり自分の映っている写真をあげないことが大切です。

ディープフェイク動画の作り方を知り実際に作ってみよう

本記事では、ディープフェイク動画の仕組みや作り方、違法性などをご紹介しました。

ディープフェイク動画は使い方を誤れば、誰かを傷つけるだけではなく、罪を問われることもあります。ディープフェイク動画の作成や使用はあくまでも個人の範囲内でのみ行いましょう。

本記事を参考に、新しい技術であるディープフェイク動画の作り方を学び、動画を作って楽しんでみてはいかがでしょうか。